骨董通 りから、少し入った地下にカウンターと数席だけの小さなバーがある。知る人ぞ知る大人の隠れ家。表には、看板さえも出ていない。場所柄、芸能人やタレントさんの常連客も多い。そんなお店のバーテンダー小澤正幸さんのお気に入りがこの「熊鯨」。
「このお酒は、お店ではどうしても美味しい料理と一緒に飲んでいただきたいので、出せませんが、この熊鯨はぜひ味わってみて欲しいお酒です。」と小澤さんは語る。
「この熊鯨にはメロン系の香りがして、とても若々しい味が気に入ってます。少し洋梨系の香りもするかな。しっかり漂ってくる。青っぽさのある良い香りですね。」

本格派のバーテンダーが選んだのが日本酒だという所がおもしろい。バーテンダーとはBar(酒場)とTender(優しい相談者)を合わせてできた言葉。いろいろな意味で楽しく飲めるようにお酒を提供したり、優しく話し相手になってくれたりする人という意味だが、この熊鯨はそんなバーテンダーさえも優しい気持ちにさせてくれるようだ。

「一日の仕事を終えた、疲れを癒してくれる日本酒です。」と小澤さんはカウンター越しにやさしい笑顔で答えてくれた。
取材にご協力いただいた
小澤さんのお店
  BAR・JADA
東京都港区南青山6-2-7 グレングラン骨董通りビルB1F TEL.03-3797-0561
PM6:00〜AM2:00 無休
日本料理の粋にとらわれない、四季折々の旬の素材を使った美味しい料理で人気の西麻布「利久」。その人気店のオーナー佐藤さんが、楽しんでいるのが熊鯨である。

「日本酒は大好きだけど、どうしてもお客様に出すときの値段のことを考えてしまう。この味だったら、1杯この位 の値段だと満足していただけるかなとか。職業柄の悪い癖ですね。」と語る。
「この熊鯨を飲むと、杜氏と会話しているみたいな感じがすごくするんですよ。どうだ、このお酒がわかるかって問いかけられているような。杜氏の愛情が感じられるんですね。米や水の選び方はもちろん、杜氏本人がこだわって大切に育てた感じですね。たとえば毎日樽を見に行っては、今日の状態はどうだろうと手間隙かけて作ったんだろうなって。もう飲むほうも真剣勝負という感じですね。」
「このお酒の若い感じがとってもいいですね。でも2年ほど瓶の中で熟成させればもっとすごい味になるんじゃないかな。とっても可能性を秘めているんですよ。だから何本かは飲まずにとっておいてます。まだまだ杜氏との対話は続いているんです。だからそれまでお客様には出さない。」と笑っておっしゃった。
取材にご協力いただいた
佐藤さんのお店
  西麻布 利久
東京都港区西麻布4-17-19 B1 TEL.03-5464-9559
月〜金11:30〜14:00 月〜土18:00〜0:00 定休日: 日祝休
『杜氏』波瀬正吉 『舞踏家』田中氏
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